リオの情熱 1955年　監督：瑞穂春海　 主演：安西郷子　藤田進　大木実
リオの街で揺れる白いプリーツスカート （物語） 美奈子(安西郷子)は国際線スチュワーデス。幼い頃に別れ今はブラジルで農園を経営しているという父(藤田進)に会うため、初の日航南米航路への搭乗を志願する…。 日本とブラジルの国交回復が1951年。その4年後、移民送り出しが再開し移民が増加しつつあった1955年に公開された作品。リオ・デ・ジャネイロの美しい風景や観光名所、そして街中の雑踏をも見事に名カメラマン三村明が撮影。この当時に、海外で、しかもこのリオで、このスケールで、よくぞロケを敢行したな、新東宝。 安西郷子の「瞼の父」ストーリーを軸に、大木実とのメロドラマも交えながら、いたわりあい助け合う日系人たちの温かいコミュニティも描かれる。 大木実とのヴァーチャルリオデートが楽しめるのも一興♪美しいマダム木暮実千代の慈愛に満ちたキャラクターも素敵。日系人たちのパーティーで「さくらさくら」が歌われ、エンディングでもこの曲が流れるのには、ジーン。日系ブラジル人たちの日本への郷愁を想像して胸に迫ってくるのであった。
	とにかくカワイイ！安西郷子。「リオの休日」デートは白いツーピース。襟は三角形の形で襟ぐりが広くとってあり、愛らしいショートカットのうなじが美しく見える。袖はフレンチスリーブで華奢で長い腕が綺麗に見える。スカートは細かいドレープがついていて、リオの街中で走るシーンでドレープが広がる姿が印象的。 マダム木暮実千代のさまざまな洋服や帽子の華麗さもまた見どころ。白いレースのブラウスや、胸に花の刺繍がたくさんついた白のドレープのドレス、白い羽が重なったような変わった形の帽子などなど。モダンでエキゾチックなムードを醸し出している。
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