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孤独の賭け 1965年　監督：村山新治　主演：佐久間良子　天知茂　小林千登勢衣裳協力：ルリ・渋谷　生地提供：テイジン
ホルスタイン柄のトップスにかかるメジャー（物語）百子（佐久間良子）は洋装店のしがない縫子だったが、ある日青年実業家（天知茂）に出会う。彼に自分を担保にする約束で金を借り、自分の勤める洋装店を買い取ることにした。さらに百子は次の野望に取り掛かっていく・・・。ヒットしたテレビドラマの映画化作品。熾烈な経済競争の中で、野望を持った成り上がりの男女と、それをとりまく人間模様をクールに描いた隠れた秀作。とにかくこの映画のヒロイン、百子の上昇志向、自信満々の傲慢かましっぷりがスゴイ。まず、天知茂に出会った夜に、自分の体を担保に金を借りる大胆さ。さらに後日洋装店を買うにはあと５０万必要と追加投資を天知に訴え、最初の約束どおり体を求められると「成り上がり根性」よばわり。その後、天知が折れて秘書（小林千登勢）が金を持ってくると彼女に「あなたも逆境？」と初対面でガン飛ばして品定め。酔っ払った末とはいえ天知と一夜を過ごした朝、「（たばこは）自分でとるのよ。他の女の人ならお味噌汁でもつくるところでしょうけど。・・このままお帰りになって」甘いはずの朝に、冷たーく言い放つ。そんな佐久間に「起きぬけに頭スリコギでどやしつけられたようだな」との天知の台詞には思わず苦笑。その後も続く佐久間の快進撃。投資のために金貸しの番頭にややお色気含みで近づき、その番頭が自分の店に来て、天知とかち合う。きまずーい雰囲気。だがそんなときに佐久間、「どっちの紳士がわたしを食事につれてってくださるの」。どんだけ？その自信はどこから？とにかく色気にも才能にもビジネスにも長けた佐久間の男前なキャラクターにはため息。はあ、そんなこんなで、佐久間、天知、ふたりの運命は？野望の果てにふたりは何をつかむのか。ラストまで目が離せません。他にも、佐久間がうらみつらみの末窮地に追い込んだ叔父の娘（つまりイトコ）のアプレ少女大原麗子（これがデビュー作）、不幸オーラを前面に出した佐久間の友人の岩崎加根子、ひたすら天知につくす秘書小林千登勢、などなど周辺人物も一筋縄でなく、見どころ満載。あと、観てて楽しいのは、絵に描いたような天知茂のダンディーっぷり（ホテルでガウン着ながらブランデー片手に女待ってるんですよ・笑）。さらにはそんなダンディー天知が佐久間に振り回されるややお間抜けな面も同時に味わえて、天知ファンにはたまらない一作かも。	佐久間良子が自分の洋装店で仕事をしているときに着ているホルスタイン（牛）柄のトップスと黒のスカート。仕事中なのでメジャーを首にかけている。その後、天知と外に出かけるシーンでは、このトップスとおそろいの生地のコートを着ている。生地提供がテイジンだけあって、先端モードの凝った生地を映画で見せているのかも。この他の佐久間良子のファッションも、その「成り上がり」っぽさをかもしだすゴージャスなものになっている。

仕事に従順な秘書でありながら、実は天知社長の愛人、小林千登勢。いつも地味なスーツやワンピース姿なのだが、その華奢な容姿と寂しげな容貌から、なにやらひとくせありそうな女、という雰囲気をかもしているのが印象的。実は佐久間のような傲慢な勝気な女が一番イラッと感を覚えるのが、こういう地味キャラでありながら、陰でしっかり男の心はつかんじゃう女だったりする。キャバレーのシーン、天知ががアメリカに行ったことを佐久間に話すところで「あらご存知なかったのですか」と勝ち誇ったような顔で言うさまは、ほんとイラッと感増幅効果高いよなあ（笑）。
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孤独の賭け 1965年　監督：村山新治　主演：佐久間良子　天知茂　小林千登勢衣裳協力：ルリ・渋谷　生地提供：テイジン
ホルスタイン柄のトップスにかかるメジャー（物語）百子（佐久間良子）は洋装店のしがない縫子だったが、ある日青年実業家（天知茂）に出会う。彼に自分を担保にする約束で金を借り、自分の勤める洋装店を買い取ることにした。さらに百子は次の野望に取り掛かっていく・・・。ヒットしたテレビドラマの映画化作品。熾烈な経済競争の中で、野望を持った成り上がりの男女と、それをとりまく人間模様をクールに描いた隠れた秀作。とにかくこの映画のヒロイン、百子の上昇志向、自信満々の傲慢かましっぷりがスゴイ。まず、天知茂に出会った夜に、自分の体を担保に金を借りる大胆さ。さらに後日洋装店を買うにはあと５０万必要と追加投資を天知に訴え、最初の約束どおり体を求められると「成り上がり根性」よばわり。その後、天知が折れて秘書（小林千登勢）が金を持ってくると彼女に「あなたも逆境？」と初対面でガン飛ばして品定め。酔っ払った末とはいえ天知と一夜を過ごした朝、「（たばこは）自分でとるのよ。他の女の人ならお味噌汁でもつくるところでしょうけど。・・このままお帰りになって」甘いはずの朝に、冷たーく言い放つ。そんな佐久間に「起きぬけに頭スリコギでどやしつけられたようだな」との天知の台詞には思わず苦笑。その後も続く佐久間の快進撃。投資のために金貸しの番頭にややお色気含みで近づき、その番頭が自分の店に来て、天知とかち合う。きまずーい雰囲気。だがそんなときに佐久間、「どっちの紳士がわたしを食事につれてってくださるの」。どんだけ？その自信はどこから？とにかく色気にも才能にもビジネスにも長けた佐久間の男前なキャラクターにはため息。はあ、そんなこんなで、佐久間、天知、ふたりの運命は？野望の果てにふたりは何をつかむのか。ラストまで目が離せません。他にも、佐久間がうらみつらみの末窮地に追い込んだ叔父の娘（つまりイトコ）のアプレ少女大原麗子（これがデビュー作）、不幸オーラを前面に出した佐久間の友人の岩崎加根子、ひたすら天知につくす秘書小林千登勢、などなど周辺人物も一筋縄でなく、見どころ満載。あと、観てて楽しいのは、絵に描いたような天知茂のダンディーっぷり（ホテルでガウン着ながらブランデー片手に女待ってるんですよ・笑）。さらにはそんなダンディー天知が佐久間に振り回されるややお間抜けな面も同時に味わえて、天知ファンにはたまらない一作かも。	佐久間良子が自分の洋装店で仕事をしているときに着ているホルスタイン（牛）柄のトップスと黒のスカート。仕事中なのでメジャーを首にかけている。その後、天知と外に出かけるシーンでは、このトップスとおそろいの生地のコートを着ている。生地提供がテイジンだけあって、先端モードの凝った生地を映画で見せているのかも。この他の佐久間良子のファッションも、その「成り上がり」っぽさをかもしだすゴージャスなものになっている。

仕事に従順な秘書でありながら、実は天知社長の愛人、小林千登勢。いつも地味なスーツやワンピース姿なのだが、その華奢な容姿と寂しげな容貌から、なにやらひとくせありそうな女、という雰囲気をかもしているのが印象的。実は佐久間のような傲慢な勝気な女が一番イラッと感を覚えるのが、こういう地味キャラでありながら、陰でしっかり男の心はつかんじゃう女だったりする。キャバレーのシーン、天知ががアメリカに行ったことを佐久間に話すところで「あらご存知なかったのですか」と勝ち誇ったような顔で言うさまは、ほんとイラッと感増幅効果高いよなあ（笑）。
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