帰郷

帰郷 1950年　監督：大庭秀雄　主演：左分利信　木暮実千代　津島恵子衣裳：斎藤耐三
異国帰りのマダムのキャペリンハット（物語）第二次大戦中のシンガポール。料亭のマダム左衛子(木暮実千代)は中国人として身元を隠していた元軍人守屋(左分利信)と出会い、一夜を共にする。だがその後左衛子は守屋を裏切り・・・。まるで洋画のようなロマンチックな雰囲気でありながら日本人らしいしっとりとした情感をたたえた日本映画の名作。元軍人でありながら罪をかぶり放浪する浪人佐分利のゲキ渋さ、戦後成功を果たしたマダム木暮の大人の色香、どちらにもクラクラ。そして佐分利の実の娘である津島恵子の清潔で善良なる娘の美しさ、このトライアングルが絶妙。京都の苔寺で父と娘が対面するシーンは美しくドラマティックで印象に残る名場面。そしてなんといってもあのラストシーン。隅々までうっとり、そして切なく、終わったあとにしんみりと余韻に浸ってしまう。余談だが、津島恵子はドレスメーカーの卵で、その意味でもキネマ洋装店向きの映画。そして洋服ではないが、木暮がしているダイヤの指輪をめぐるエピソードにも注目。	広いつばの黒い帽子が印象的なマダム木暮実千代。黒のワンピースは襟が変わっていて右側は４枚の違った形の襟が重なったデザイン。シックな中に華やかさを添える。襟元には雪の結晶のような形の大ぶりのペンダントを下げて、木暮の端正な顔立ちを一層引き立てている。この映画で木暮が着こなす洋服はどれも素敵なのだが、和服のほうもモダンでこれまた素敵なのでぜひご注目を。
トップへ戻る

帰郷 1950年　監督：大庭秀雄　主演：左分利信　木暮実千代　津島恵子衣裳：斎藤耐三
異国帰りのマダムのキャペリンハット（物語）第二次大戦中のシンガポール。料亭のマダム左衛子(木暮実千代)は中国人として身元を隠していた元軍人守屋(左分利信)と出会い、一夜を共にする。だがその後左衛子は守屋を裏切り・・・。まるで洋画のようなロマンチックな雰囲気でありながら日本人らしいしっとりとした情感をたたえた日本映画の名作。元軍人でありながら罪をかぶり放浪する浪人佐分利のゲキ渋さ、戦後成功を果たしたマダム木暮の大人の色香、どちらにもクラクラ。そして佐分利の実の娘である津島恵子の清潔で善良なる娘の美しさ、このトライアングルが絶妙。京都の苔寺で父と娘が対面するシーンは美しくドラマティックで印象に残る名場面。そしてなんといってもあのラストシーン。隅々までうっとり、そして切なく、終わったあとにしんみりと余韻に浸ってしまう。余談だが、津島恵子はドレスメーカーの卵で、その意味でもキネマ洋装店向きの映画。そして洋服ではないが、木暮がしているダイヤの指輪をめぐるエピソードにも注目。	広いつばの黒い帽子が印象的なマダム木暮実千代。黒のワンピースは襟が変わっていて右側は４枚の違った形の襟が重なったデザイン。シックな中に華やかさを添える。襟元には雪の結晶のような形の大ぶりのペンダントを下げて、木暮の端正な顔立ちを一層引き立てている。この映画で木暮が着こなす洋服はどれも素敵なのだが、和服のほうもモダンでこれまた素敵なのでぜひご注目を。
トップへ戻る