仮縫室 店主のつぶやき

もともと、古着が好きでした。いまでこそ、レトロなファッションが流行してますが、やはり昔の服は独特のフォルムや柄に味わいがあり、時代を経ても色あせないスタンダードな魅力があります。そして、昔の日本映画ももともと好きで、なかでも昔の女優さんが着ているお洋服ってかっこいいな、自分ではつくれないけど、なにか形に残したいな、と思い立ち、このサイトをつくってみようと思ったのです。 しかし。具体的な衣裳のビジュアルがないことには、はじまりません。 通常雑誌や本では、スチール写真が挿入されて映画が紹介されるのですが、個人サイトでそれにやるにあたっては２つのモンダイが存在します。 まず第１のモンダイとして、これらスチール写真は、これぞと思う衣裳が映っていないということ。（ついでにいうと、スチール写真はそれ用に撮影されているので、実際の映画にはない場面を仕立てます。厳密には違うものがあたかも映画の１シーンかのように写されていると思っていいと思います） 第２はありふれたモンダイで、著作権のモンダイ。通常映画会社の許可なしには使用できないので、ほとんどの映画ファンサイトはこれで涙を飲んでいることでしょう。 では、ということでしかたなく絵をかくことにしました。高校時代はちょこちょこと描いたこともありますが、ここ１０数年ほどは、年に一度の年賀状以外は、絵などとはまったく遠ざかった生活を送っており、自分で描こうなどとは思ってもみませんでした。はっきりいって苦手。だから、出来も遅いです。デッサンも狂いがち。クオリティーも高くありません。しかし、なんとかあの美しいお洋服を再現できないかという思いだけで、なんとかやっていこうと思います。 しかし、なんといっても女優さんの顔が一番のネック！どんなにがんばってもぜんぜーん似てなくって、顔が決まるまでに試行錯誤を繰り返し。実は衣裳を描く１００倍ぐらいの時間がかかっていたり。ほんと似顔絵というのは難しい。某雛人形メーカーのCMのコピー「人形は顔が命」とはよくいったもの。 いっそのこと、顔を省略しちゃおうかとか、オリジナルの顔で展開しようとか思ったのですが、やはり映画の衣裳は登場人物、そして女優の顔と一体のもの。切り離せるものではないですよね。なので、似てないながらもシコシコ描くことにしました。まだまだ点数も少ないですが、追加していきたいなと思っています。 さらにいいわけを。 わたしは服飾関係の勉強をしたことがありません。いちおうファッション関連産業のハシクレで仕事をしている輩ですので、一般の人よりは多少の知識はありますが、やはり専門家にはかないません。そういう方からすれば、噴飯モノのコメントをしているかもしれません。 ついでに、日本映画の衣裳関連の資料というものも、なかなか探せていません。洋画の衣裳関連はけっこうあったりするのですが。 などなど、いいわけを連ねました。とりあえず、できることからやってみよう、ということなので、大目に見てください。 そして、なにか日本映画の洋装のことで、ご存知のことなどありましたら、教えてくださいね。よろしく。

トップへ戻る